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カトリック入門

第116回 神の啓示【動画で学ぶ】※レジュメ字幕付き

序)自然理性によって、人間は神を確実に知ることができます。(例:神の存在証明など。)しかし、人間が自らの力によっては決して到達できない別の認識の次元があります。すなわち、神の啓示による認識です。神はまったく自由な決定によって、ご自分を人間に啓示し、お与えになります。ご自分の神秘、すべての人間のためにキリストにおいて立てられた永遠のいつくしみ深い計画を明らかにされたのです。最愛の御子、わたしたちの主イエス・キリストと聖霊を遣わされることによって、その計画を啓示されます。

1 神の啓示
*「神はその愛と英知によって、自分を啓示し、また、託身のみことばであるキリストにより、聖霊において、人々を父に近づかせ、神性にあずからせるみ旨の神秘を明らかにしようとなさいました。」(「啓示憲章」2番)
*神はご自分を啓示しながら、人間が神に応答し、自分自身の能力の限界を超えて神を知り、愛することができるようになさいました。神の愛による。
*啓示の計画は、「互いに密接に関連し、照らし合う行いとことばによって」実現されます。神はご自分を徐々に伝え、超自然的啓示を受け入れるよう段階的に人間を準備なさいます。御自ら行われるこの啓示の頂点は、人となられたみことばであるイエス・キリストそのものならびにその派遣です。

2 啓示の諸段階
*「神は、ことばによって万物を造り、かつ保ち、被造物の中に自らについての恒久の証明を与え、また至高の救いへの道を開く意図をもって、初めから人類の最初の親に自分を現しました。」(「啓示憲章」3番)神は人間を輝かしい気品と正しさで覆いながら、ご自分との親密な交わりに招かれました。
*この啓示は、人祖の罪によって中断されることはありませんでした。実際、神は、「堕落後は、あがないを約束して、救いの希望を抱かせました。」
*ノアとの契約
 大洪水後のノアとの契約は、「国々」、すなわち、「それぞれの地に、その言語、氏族に従って」まとめられた人々に対する神の救いの計画の原理を表します。(創世記10章)
 ノアとの契約は諸民族の時代が続く限り、福音が全世界に告げられるまで効力を保ちます。
*神はアブラハムを選ぶ
 神はアブラハムを選び、「生まれ故郷、父の家を離れ」(創世記12・1)るように促されました。そして、アブラハムは「多くの国民の父」(創世記17・5)となりました。
 アブラハムから出た民族は族長たちになされた約束の継承者、選ばれた民となり、いつの日か一つの教会のうちに神の子が集められるまで、その準備をするように召されました。この民が根となります。
 族長たち、預言者たちおよびその他の人物たちは、教会のすべての典礼伝統の中で聖者として常にあがめられてきました。
*神はご自分の民イスラエルを育てる
 族長たちの時代の後、神はイスラエルをエジプトでの奴隷の状態から解放して、ご自分の民となさいました。神はシナイ山でこの民と契約を結び、モーセを通して、民に律法を与えました。
 預言者たちによって、神はその民のうちに救いの希望と、すべての人々にもたらされ、心のうちに刻まれるはずの、新しい永遠の契約への待望の心を培われます。預言者たちは神の民の根本的なあがない、民のあらゆる不忠実な行いの浄化、すべての国の人々を含む救いを告げ知らせます。この希望を担うのは、とくに主の貧しい人々と謙遜な人々です。最も清らかな人物がマリアです。
 神の救いの計画

3 「仲介者であり、全啓示の完結」であるキリスト・イエス
*神はみことばのうちにすべてを語られた
 「神は、かつて預言者たちによって、多くのかたちで、また多くの仕方で先祖に語られたが、この終わりの時代には、御子によって私たちに語られました」(ヘブ1・1~2)。人となられた神の御子キリストは父の唯一の、完全な、決定的なことばです。
*もはや他の啓示はない
 「私たちの主イエス・キリストの栄光ある再現以前には、もはやいかなる新しい公的啓示も期待されるべきものではありません。」それゆえ、御子キリストの後には、もはや他の啓示は与えられません。キリストによって完結された啓示。

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