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カトリック入門

第118回 聖書【動画で学ぶ】※レジュメ字幕付き

序)
 聖書については、以前、「旧約聖書」「福音記者」について話をしました。 
 「聖書」は「バイブル」「テスタメント」という言葉が使われます。
 「バイブル」はギリシア語の「ビブロス」(書き物)、「テスタメント」は「契約」という意味があり、「神との契約」ということになるでしょう。
 聖書は単なる人間のことばではなく、神のことばそのものです。

1 聖書の霊感
*神が聖書の作者です。
 「聖書に含まれ、かつ示されている神の啓示は、聖霊の霊感によって書かれたものです。」
 教会は、旧約、新薬の全部の書を信仰に基づき、聖なるもの、正典であるとしています。
 「正典」はラテン語で「カノン」と言われますが、もともとは定規の意味を持っています。しかも植物の葦です。かつて「葦」は誤差が少ないということもあり、この葦が使われました。ここから尺度の意味が出て、さらに聖書にふさわしいかふさわしくないかと決めるために、使われました。
*聖書は、聖霊の霊感によって書かれ、神を作者とし、またそのようなものとして、教会に伝えられている。
*神は、人間である聖書記者に霊感を授けました。「神は、聖書の著作にあたって、固有の能力と素質を持った人間を選んで、これをお使いになりました。彼らは、神が望むことをすべて、それだけを、真の作者として書くためです。
*霊感によって書かれた書は、真理を教えます。

2 聖書の解釈者である聖霊
*聖書の中で、神は人間的な表現で人間に話されます。そのため、聖書を正しく解釈するためには、人間の著者たちが実際に主張しようと意図したこと、神が著者たちのことばを通して私たちに示そうとされたことに留意しなければなりません。
*聖書記者たちの意図を知るためには、当時の文化状況と文化、当時使われていた「文学類型」、当時の感じ方、話し方、物語方を考慮する必要がある。

*聖書解釈での三つの基準
 ①聖書全体の内容と一体性に特別な注意を払うこと。つまり、聖書は異なる書から成り立っていても、神の計画の一貫性のゆえに一つである。
 ②教会全体の生きた伝承に従って聖書を読むこと。教父たちも語るように、聖書は文字通りに読むよりも、教会の心で読んでみる。つまり、聖書を霊的に解釈する力を聖霊が教会に与えるので。
 ③信仰の類比に留意すること。「信仰の類比」とは、信仰の諸原理が、それら相互においても、啓示の教え全体においても、一貫している。

*聖書の意味
 文字通りの意味と霊的意味。
• 文字通りは、まさに文字通りの意味を土台にしている。
• 霊的意味
寓意的意味:聖書に示されているさまざまな出来事がキリストに関連づけて何を意味しているかを認める。
道徳的意味:聖書に記されている出来事は、私たちを正しい行動に導く。
天上的意味:私たちを天の「祖国」に導くもの。

*フランシスコ会訳聖書の良さ。
 聖書に訳注がついているので、聖書解釈に大きな役割を果たしている。

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