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イタリア:「召命司牧に関する国際セミナー」:5日目

 セミナーの5日目は、朝の祈りで幕を開けました。

 午前の始まりは、総顧問であるジョンソン・ヴァッタクンネル神父の講話からでした。彼は、パウロ会の使命は単にメディアを使うことではなく、現代文化に語りかけるメディアの霊性と文化を生きることだと強調しました。人々がいる場所で、明確さと愛をもって接することが求められています。現代に奉仕することを求められている人々にインスピレーションを与え、使命に向けた包括的で意義のある学びの場を推進しなければなりません。

 その後、パウロ会の召命牧会の未来について考えるグループワークが行われました。

 午後には、各グループがシノドス的な対話を通して見出したクリエイティブな側面を共有する集会が行われ、4つの主要なテーマ、すなわち「共同体」「アイデンティティ」「異文化」「出会いの文化」に関する討論が行われました。最も共通して見られた生成的な側面は、若者に寄り添い、包容力があり、開かれた、パウロ的な生き方を証する共同体を目指すことでした。また、パウロ会のカリスマを理解し、それを生きることの重要性も強調されました。多様性を価値あるものとして捉え、偏見や対立を排し、尊重と共感の態度を養うことが求められています。コミュニケーターとして、真実のある関係を築き、デジタル環境を活用して若者と接する姿勢が必要とされています。

 セミナーの総まとめとして、総長ドメニコ・ソリマン神父は、困難や課題がある中で、若者への働きかけに関して各地で見られる活力を強調しました。パウロ会のアイデンティティを多くの人と共有し、「出会いの文化」をコミュニケーションの場として若者と向き合う場とするよう招きました。出会いの文化は召命的なものだと述べ、共同体は若者が決断を成熟させるための重要な場であり、関係の場としての役割を果たすと指摘しました。パウロ会の召命司牧には、新たな視点の転換が必要であり、召命は概念ではなく、まず「生き方」に属するものであり、異文化的なパウロ会の共同体が求められると語りました。

 最後に、ドメニコ・ソリマン神父が司式するミサによって、この日のプログラムは締めくくられました。




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大西德明神父

聖パウロ修道会司祭。愛媛県松山市出身の末っ子。子供の頃から“甘え上手”を武器に、電車や飛行機の座席は常に窓際をキープ。焼肉では自分で肉を焼いたことがなく、釣りに行けばお兄ちゃんが餌をつけてくれるのが当たり前。そんな末っ子魂を持ちながら、神の道を歩む毎日。趣味はメダカの世話。祈りと奉仕を大切にしつつ、神の愛を受け取り、メダカたちにも愛を注ぐ日々を楽しんでいる。

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