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カトリック入門

第160回 聖徒の交わり【動画で学ぶ】※レジュメ字幕付き

序)「聖なる普遍の教会」について宣言した後、使徒信条は「聖徒の交わり」という宣言を追加します。この箇条はいわば、前節の説明です。つまり、「教会とはすべての聖徒たちの集まりにほかならないのです」。聖徒たちの交わりが、まさに教会なのです
 「聖徒の交わり」という信条の語は、「聖なるもの(SANCTA)の分かち合い」と「聖なる人々(SANCTI)の交わり」という、相互に固く結ばれた二つの意味合いを持っています。

1 霊的善の分かち合い
*エルサレムの初代教会では、弟子たちは「使徒の教え、相互の交わり、パンを裂くこと、祈ることに熱心」(使徒2・42)でした。
➀信仰の分かち合い
*信者の信仰は使徒たちから受けた教会の信仰です。この信仰は分かち合いながら、充実していくいのちの宝です。
②秘跡の分かち合い
*「すべての秘跡の実りはすべての信者のものです。事実、すべての秘跡、特に人々が教会に入る門ともいうべき洗礼は聖なる絆となって信者たちを一つにして、イエス・キリストに結び付けます。『分かち合い』の語は各秘跡に当てはまります。なぜなら、私たちを神に一致させるからです。しかし、この語は何にもましてエウカリスチア(聖体・感謝の祭儀)に当てはまります。エウカリスチアこそ、この分かち合いを完成させるものだからです。」
③カリスマの分かち合い
*教会の交わりでは、聖霊は教会を建てるため「あらゆる序列の信者に特別な恩恵を授けられます」。ところで、「一人ひとりに<霊>の働きが現れるのは、全体の益となるためです」(一コリ12・7)。
④共有
*「信じた人々の群れはすべてを共有して」いました。「まことのキリスト者は、自分が所有するものはすべてあらゆる人との共有のものとみなすべきであり、貧しい人や悲惨な状態にある隣人をいつでも急いで助ける心構えを持つ必要があります。」
⑤愛の分かち合い
*聖徒の交わりでは、「だれ一人自分のために生きる人はなく、だれ一人自分のために死ぬ人もいません」(ロマ14・7)。愛は「自分の利益を求めません」(一コリ13・5)。愛によって行われる私たちのどんな些細な行為も、すべての人の益となります。

2 天上の教会と地上の教会との交わり
*教会の三つの状態。
 「主が威光のうちにすべての天使を従えてこられ、死が破壊され、万物が主に従属させられるときが来るまで、主の弟子たちのうちのあるものは地上に旅を続け、ある者はすべてにこの世を去って清めを受けつつあり、ある者は栄光を受けています」。
➀聖人たちの執り成し
*「天の住人はより密接にキリストに結ばれているので、全教会を聖性の中により強く固めることに貢献します。それは、父のもとで自分の功績を示しつつ私たちのために取り次ぎを続けるからであって、その功績は、神と人間との唯一の仲介者イエス・キリストを通して地上において獲得したものです。」
②聖人たちとの交わり
*「私たちが天の住人の記念を尊敬するのは、単に彼らの模範のためばかりではなく、それ以上に、全教会の一致が兄弟的愛の実践を通して霊において固められるためです。諸聖人との交わりは、私たちをキリストに結び合わせるものです。」
③死者との交わり
*死者のための私たちの祈りは、死者を助けるだけでなく、死者が私たちのために執り成すのを有効にすることができます。

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