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会員たちのコラム

現実の歩みの中で 澤田豊成神父

 2021年6月29日に司祭叙階25周年を迎え、11月3日に修道会でお祝いをしてもらいました。こういう状況、つまりコロナ・ウイルス禍の中で銀祝を迎えることになるとは予想していませんでしたから、正直な気持ちを言うととても残念ではあります。この25年間にかかわってきた方々と喜びをともにしたいと思っていましたから。

 しかし、それはわたしのわがままな思いなのかもしれません。コロナ・ウイルス禍の中でミサに参加することすらできなかった方々のことを思うと、自分は恵まれていたと思うからです。それでも、参加をした<てかなわなかった方々のことを思うと心が痛みます。これからのわたし自身の司祭職を通して彼らに恩返しをしていきたいと思っています。

 振り返ると、25年間にわたって、本当にいろいろな方々との出会いがあり、その人たちがわたしの長所を引き出してくださったと思います。それが、わたしを叱咤激励し、育ててくれました。司祭なんて、という言い方をしたら他の司祭から怒られるかもしれませんが、人々から必要とされなければ、司祭に仕事はありません。いや、本来、司祭職は外に向かって宜教をしていく務めです。さまざまな依頼があることに甘えて宜教の意識が薄れていたのかもしれません。改めて25年を振り返って考えさせられることがあるのは、とてもすばらしいことだと思います。

 25年の間にかかわってくださった方々に心から感謝をするとともに、これからも多くの人々の願いにこたえるために歩んで行けるように皆様のお祈りをお願いいたします。

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