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みことばの響き

嵐の日 年間第12主日(マルコ4・35~41)

 3月中旬のある日、五島の教会での黙想指導を終え、翌日の朝、有川港から佐世保港へ高速船で北九州へ行く予定でした。ところが春の嵐で波の高さは4mから5m。船は欠航となり、五島で一日のんびりと過ごすことになりました。

 翌日の朝は大丈夫だろうと思い、有川港へ行ったら相変わらず波が高いということで早朝便は欠航。幸い鯛の浦港から午前8時発の長崎行への船は動くとの知らせを受け、急きょコースを変えました。考えることは皆同じで、この時間の高速船は満席。最初、空席待ちでしたが、5分くらいして電話がかかり、席が取れたとの連絡が入りました。当日は午前12時までに北九州へ行かなければならず、この時間に乗船できてほっとしました。

 鯛の浦港を出発し、五島灘に差し掛かった時です。波が高く、揺れ方もひどく、船酔いするほどでしたが、何とかそれだけは免れることができました。嵐の恐怖をつぶさに感じた旅でした。

 かれこれ45年前の話ですが、神学生の時に北アルプスの白馬へ行った時のことです。二人のブラザーとともに登山しましたが、まず八方尾根を登り、翌日唐松小屋から不帰のキレットを通り、天狗小屋にさしかかりました。この小屋に泊まるか先へ行くか思案したあげく、勇気をもって先へ進むことにしました。歩き始めて1時間くらいたった午後3時ごろのこと。大雨になり、やがて雷が鳴り始めました。引き返すにも中途半端な距離で先へ進んでいきましたが、強風と激しい雷には生きた心地がしませんでした。白馬の山小屋に着いた時はほんとうにほっとしました。

 弟子たちは船に乗り、途中で激しい突風に襲われます。波をかぶり、水浸しになるほどの勢い。雷は鳴っていませんが、弟子たちがおびえるのも分かる気がします。それに対してイエスは艫の方で眠っていました。弟子たちはイエスを起します。必死の状況だったのでしょう。イエスは風を叱り、「黙れ、静まれ」と。風はやみ、すっかり凪になりました。

 日本の教会でも殉教など種々の嵐が吹き荒れました。そのたびに素晴らしい福者や聖人たちが登場しました。嵐が過ぎ去った後には、恵みが待ち受けています。

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