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みことばの響き

生き血 聖体の主日(ヨハネ6・51~58)

 健康診断の時、採血されるのがあまり好きではありません。血を採られている時、注射針を見たりすると、何だかゾクゾクとします。いつも採血するお医者さんに申し訳ありませんが…。人によっては、自分の血を見て失神する人も…。

 年末、友人の神父を訪ねた時のこと。ある信者さんがスッポン料理をご馳走してくれるので一緒に行こうと誘われ、その家庭を訪問しました。高級料理とあって、鍋料理、テンプラにした料理など多彩でした。鍋料理では、甲羅の部分にあるゼリー状のものが健康によいとのこと…。極めつけはスッポンの生き血。お酒で味を調整しているとは言え、何ともいえない味でした。元気ハツラツになるため、健康にとてもよいと言われたけれど、生き血を飲むことには若干抵抗がありました。オチョコ一杯飲んでみて、その後、何となく元気になった気もしますが…。

 さて今日のみことばに「わたしの肉を食べ、わたしの血を飲む者は、永遠の命を得、わたしはその人を終わりの日に復活させる」(ヨハネ6・54)とイエスはユダヤ人たちに語ります。ストレートに味わうと、ついついスッポンの生き血を思い出してしまいます。そんな中、旧約聖書にはこんな箇所があります。「それゆえ、わたしはイスラエルの人々に言う。あなたたちも、あなたたちのもとに寄留する者も、だれも血を食べてはならない」(レビ17・12)。「ただ、その血は断じて食べてはならない。血は命であり、命を肉と共に食べてはならないからである」(申12・23)。

 旧約聖書では、肉を食べ、血を飲むことへの禁止事項がありますが、イエスは今までとは違う新しい道を示されていきます。イエス自身がいけにえとして自らの体と血をささげることにより、私たちを永遠の命へと導いていきます。永遠の命とのかかわりで聖体の秘義を味わってみましょう。

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