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みことばの響き

救いへの道 年間第21主日(ルカ13・22~30)

 だれでも天国に入りたいと思っているでしょう。いったいどんな人が天国に入るのでしょうか。人間的に見ていくと、「日々、きちんとした生活をしている人」「真面目にやっている人」「社会的に立派だと評価されている人」などなど。今日のみことばを読むと、これらの人たちは、「いっしょに食べたり、飲んだりした」「広場で教えを受けた」という立場の人たちかもしれません。ところが、こういう人たちに対してイエスはとても厳しく語っていきます。「お前たちがどこの者か知らない。不義を行う者ども、皆わたしから立ち去れ」。自分が選ばれた者だと思い込んでいる人たちへの厳しいことばかと思います。日々、努力する心を思います。

 今から約60年前に第二バチカン公会議が開催され、その中で「教会憲章」が発布されました。救いに関してとても興味深い言葉があります。まだ洗礼を受けていない人に対して、「本人のがわに落ち度がないままに、キリストの福音ならびにその教会を知らないが、誠実な心をもって神を探し求め、また良心の命令を通して認められる神の意志を恩恵の働きのもとに、行動によって実践しようと努めている人々は、永遠の救いに達することができる。またまだ、神をはっきりと認めていないが、神の恩恵に支えられて正しい生活をしようと努力している人々にも神はその摂理に基いて、救いに必要な助けを拒むことはない。」(16番)洗礼を受けた者に対しては「恩恵に対して思いとことばと行いをもって答えないならば、救われないだけでなく、いっそうきびしく裁かれるであろう」(14番)

 洗礼は大きな恵みですが、天国の切符を確保したわけではありません。日々精進し、努力していきたいものです。第二朗読のヘブライ書のことばはとても印象に残ります。「自分の足で、まっすぐな道を歩きなさい」(12・13)。

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