書籍情報、店舗案内、神父や修道士のコラムなど。

海外ニュース

イタリア:パウロの使命の中心で

 希望の聖年である今年の11月4日水曜日から29日土曜日にかけて、2025-2026年終身誓願準備コースグループは、チニゼッロ・バルサモ、ミラノ、アルバの共同体を知る喜びを得ました。これは、聖パウロ修道会の共同体的な、カリスマ的な、そして使徒的な豊かさを発見することを目的とした体験でした。

 チニゼッロ・バルサモの修道院では、修道会にその生涯を捧げたパウロ会員たちの証を聞く機会を得ました。私たちは、同出版局が神の言葉、典礼、カテケーシス、そして霊性の普及を通じて、イタリア教会の現実において追求している目的とプロジェクトについて知りました。他の国に派遣されたパウロ会員、そして母なるイタリア管区で働き続けたパウロ会員たちの経験を聞くことは、私たちにとって大きな益となりました。

 イタリア管区の使徒職の中心はミラノ市にあります。そこから、神の言葉は、現在の現実に対応する様々な雑誌や書籍の出版物の中で形を取り続けています。それぞれが明確かつ具体的な目的を持ち、読者が文化、政治、科学、そして世界で起こるあらゆることの中に信仰の道を発見するのを助けています。福者アルベリオーネ神父が「知られていないものを与えることはできない」と述べていたように、使徒職の中にこそ私たちの祈りと神との関係が反映されています。このため、「ファミリア・クリスティアーナ」「マリア・コン・テ」「クレデーレ」「ベンエッセーレ」「イル・ジョルナリーノ」「イエス」「アメン」「テレノーヴァ」、その他多くの出版物を通じて、キリスト教的な視点からすべての人に伝え続けています。

 パウロ的使徒職の広範な枠組みの中で、私たちはまた、印刷媒体が紙媒体であれデジタル形式であれ、最も影響力のある手段の一つであり続けている、他の重要な世俗的な場所も訪問しました。私たちは、カトリック教会の新聞であり、社会的なニュースに加えて世界規模の教会関連のニュースも伝えている「アッヴェニーレ」の編集局と、イタリアで最も広く読まれているリベラルな日刊紙であり、中立的な情報提供の観点から様々なテーマに取り組んでいる「コリエーレ・デッラ・セーラ」の編集局を訪れました。この新聞社の本社では、印刷媒体を通じたコミュニケーションの重要性について説明を受けました。それらは現代に至るまでイタリア社会に深く影響を与えてきました。

 聖パウロ修道会とパウロ家族全体が生まれた母院、アルバのコミュニティへの訪問も欠かすことはできませんでした。それは、「はじまりの飼い葉桶」であり、すべてが祈り、観想、行動、そして謙遜と単純さから湧き出た場所です。この修道院に滞在する間に、私たちはアルベリオーネ神父、ジャッカルド神父、テクラ、スコラスティカ、マッジョリーノ、アンドレア・ボレッロ、キエーザ司教座聖堂参事会員などが生まれ、形成された起源の場所を訪れました。また、彼らが祈り、識別、そして聖霊の恵みと時間の経過とともに確固たるものとなった決定のために通った場所も見ました。この最後の体験は、私たちと同じく終身誓願準備コースに参加している師イエズス修道女会の姉妹と共に過ごしました。歴史を知ることは、どこから始まったのかを知り、夢見たことを実現するための勢いを得ることを意味します。

 心からの感謝を込めて、私たち終生誓願者候補生たちは、この経験を可能にしてくださったチニゼッロ・バルサモ、ミラノ、アルバの共同体の上長方々と会員、そしてすべての皆さんに感謝申し上げます。私たちが受けた歓迎と貴重な人生の証に感謝します。間違いなく、これらの証は、パウロ会員の新しい世代の中に、現在と未来への希望、愛、そして確信を放ち続けることでしょう。

  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
大西德明神父

聖パウロ修道会司祭。愛媛県松山市出身の末っ子。子供の頃から“甘え上手”を武器に、電車や飛行機の座席は常に窓際をキープ。焼肉では自分で肉を焼いたことがなく、釣りに行けばお兄ちゃんが餌をつけてくれるのが当たり前。そんな末っ子魂を持ちながら、神の道を歩む毎日。趣味はメダカの世話。祈りと奉仕を大切にしつつ、神の愛を受け取り、メダカたちにも愛を注ぐ日々を楽しんでいる。

  1. イタリア:パウロの使命の中心で

  2. 第2回「準備される沈黙 ― 神の“遅さ”にある慈しみ」〜遅れてくる神〜

  3. 境界を越える信頼の力(待降節第1月曜日)

RELATED

PAGE TOP