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カトリック入門

第149回 聖霊【動画で学ぶ】※レジュメ字幕付き

*日本で「霊」と聞くと、何となく怖いイメージをいだくかもしれません。「悪霊」「亡霊」「怨霊(おんりょう)」など。

1 霊の意味
*「霊」とは、ヘブライ語のルアー(Ruah)の訳で、この語が本来意味するのは、息、魂、空気、風です。ラテン語ではspiritusと訳され、元気づけるものです。それなしには私たちは生きていくことができないものを表現しています。
*イエスはニコデモに、まさに風の表象を用いて、神の息であるかた、聖霊の調節的な新しさをほのめかしています。他方、霊と聖とは三者の神に共通な属性です。聖書、典礼および神学用語では、この二つの語を合わせて、他の場合に使用される「霊」と「聖」ということばに込められています。

2 聖霊の呼称
*イエスは聖霊の到来を告げ、約束されるとき、このかたを「パラクレートス」と呼んでおられます。この語の本来の意味は、「そばに呼ばれた者」、「弁護者」「慰め主」「助け主」などです。イエスこそ、最初の慰め主、助け主で、イエスは、聖霊を「真理の霊」と呼ばれました。
*聖パウロは、「約束された霊」、「神の子とする霊」、「キリストの霊」、「主の霊」、「神の霊」という呼び名を用いています。それに対して、聖ペトロは「栄光の霊」という呼称を用いています。

3 聖霊のさまざまな象徴
➀水:水という象徴は、洗礼における聖霊の働きを示します。すなわち聖霊の助けが呼び求められると、水は新しい誕生をもたらす秘跡的しるしとなります。
②塗油:塗油という象徴もまた聖霊を示すもので、聖霊と同義語となっているほどです。キリスト者の入信式で、塗油は堅信の秘跡的しるしです。
③雲と光:この二つは、聖霊の現れに際して切り離すことができません。旧約時代における神の顕現のときから、雲は、時には暗く、時には輝き、その栄光の超越した部分を覆いながらも、いのちある救い主である神ご自身を啓示しています。
④証印:証印は塗油の象徴に近いものです。証印は洗礼、堅信、叙階にあたって聖霊の塗油の結果が消えないものであることを示します。
⑤手:イエスは按手によって病人を癒やし、子どもたちを祝福した。
⑥指:イエスは神の指によって悪魔を追い出された。Veni Creator Spiritusの聖歌では、聖霊を「御父の右手の指」
⑦鳩:大洪水の終わりに、ノアが放ったはとはくちばしにみずみずしいオリーブの小枝をくわえて戻ってきた。またキリストが洗礼の自ら上がられた後、聖霊ははとの形でキリストの上にとどまっていた。聖霊を表すはとの象徴は、キリスト教の聖画像では伝統的のものでした。

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