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会員たちのコラム

教皇レオ14世と現代のパウロ的出版者

要約
 福者ヤコブ・アルベリオーネは、印刷が世論を形成する強力な手段となっていた時代に、悪い出版物に対抗して良い出版物を用い、福音を社会のあらゆる層に伝える使命を始めました。聖パウロの宣教精神を現代のコミュニケーション手段によって新たに具体化したこの使命は、デジタル化と人工知能が急速に発展する今日、新たな可能性と課題に直面しています。パウロ会の出版者たちは、祈り、清貧、勉学、使徒職を土台としながら、AIを無批判に受け入れるのではなく、人間の尊厳と真理を守り、福音宣教に役立つよう責任をもって活用することが求められています。技術は変化しても、あらゆる時代の人々に、最も効果的な手段を通してキリストを伝えるという使命は変わりません。

人間の創意と社会的コミュニケーション手段

 人間の知恵は、神の助けによって、歴史を通じて数々の素晴らしい技術的発明を生み出してきました。とりわけ、福者ヤコブ・アルベリオーネの時代には、印刷、映画、ラジオ、テレビの発明と発展によって、技術が急速に進歩しました。これらは、まさに社会的コミュニケーション手段と呼ぶことができます。
 こうした手段は、個人だけでなく、大衆、さらには人間社会全体にまで働きかけ、影響を及ぼす力を持っています。正しく用いられるなら、人類に大きな恩恵をもたらし、人間の知性を広げ、豊かにするとともに、神の国を広め、確かなものとすることに大きく貢献できます。
 したがって、人間の発明そのものが、本質的に人間性に反するわけではないことを理解する必要があります。人間の発明は、生活条件を改善することを目的として生み出されます。しかし、その発明がもたらす悪影響は、多くの場合、人間がそれをどのように使うかに由来します。個人や社会全体の生活の質を高めるために用いれば、よい結果が生まれます。反対に、誤った使い方をすれば、人間は、神である師の生き方に基礎を置く本来の自己を損なう危険にさらされます。

印刷と福者ヤコブ・アルベリオーネの使命

 歴史が示しているように、人間はしばしば、創造主の計画に反し、自分自身を害する仕方で発明を利用してきました。このことは、福者ヤコブ・アルベリオーネの時代にも明らかでした。印刷とジャーナリズムの拡大によって、技術の発展に革命的な変化が起こったのです。
 印刷は、本来、人間の知性を広げ、豊かにし、福音を広めるために用いられるべきでした。しかし実際には、モダニズム、ファシズム、世俗主義など、人類に害を及ぼす可能性があり、キリスト教的価値観に反する思想や運動を広めるためにも利用されていました。
 こうした激動の変化が始まった時期、教皇レオ13世が新しい世紀を贖い主キリストに奉献するよう呼びかけたことを受け、1900年12月31日から1901年1月1日にかけての夜、主は若きアルベリオーネに語りかけ、同時代の人々のために何かをするよう促されました。
 彼はアルバの大聖堂で、聖体礼拝をしながら、神である師の前にひざまずき、一晩中祈る中で、この光を受けました。祭壇上の聖体から、彼は、悪い出版物に対抗して良い出版物を生み出し、福音が社会のあらゆる層に浸透するようにするという、困難な使命へ神から招かれていることを深く確信したのです。

なぜ印刷だったのか

 なぜ印刷だったのでしょうか。
 アルベリオーネ神父が青年期を過ごした当時、印刷、とりわけジャーナリズムは、多くの人々の間に新しいものを求める気持ちを呼び起こし、世論を形成する強力な手段となっていました。その影響力は、次の言葉に表されていました。
 「世の中がうまくいこうと、うまくいくまいと、新聞が決めるとおりに世の中は動き、変わっていく。」
 このような考え方は、人間の生活における神の摂理の役割を二の次にしてしまうものでした。
 こうした危機を背景に、1914年8月24日、「小さき印刷学校」が誕生しました。この事業は後に発展し、今日の聖パウロ修道会となりました。それは、印刷を用いて福音を告げ知らせる若者たちの共同体でした。
 当時、多くの人々が印刷を「時代の女王」と呼んでいました。印刷は、情報を伝え、世論を形成する最も強力な手段の一つであり、印刷を所有する者は世界に大きな影響力を及ぼすことができたのです。
 この確信のもと、アルベリオーネ神父は、当時利用できた現代的な社会的コミュニケーション手段を用いて神のことばを宣べ伝えるという、教会の歴史における新しい使徒職を始めました。彼は、聖パウロがすでに証ししていた宣教精神を発展させ、より現代的で効果的な使徒的アプローチへと変えていったのです。

パウロ会の使命——キリストを世界に伝える

 福者ヤコブ・アルベリオーネは、単に聖パウロの方法を別のものに置き換えようとしたのではありません。彼が目指したのは、聖パウロの精神を新たな形で具体化することでした。
 聖パウロは、自分の時代におけるローマ世界のコミュニケーション網を活用しました。道路を旅し、町々に入り、異なる文化を持つ人々に語りかけ、手紙を用いて各共同体とのつながりを保ちました。それは、福音が一つの民族や地域に閉じ込められるべきではないと理解していたからです。
 彼の宣教旅行は、キリストをあらゆる民族と文化に伝えなければならないという深い確信を示しています。アルベリオーネ神父はこの現実を認識し、現代世界のコミュニケーションの可能性を、人類全体に向けられた福音のために役立てようと考えました。
 この展望のもと、聖パウロ修道会は、印刷されたことばを生み出し、広める人々を育ててきました。彼らは真理に謙虚に奉仕し、社会的コミュニケーション手段を、あらゆる家庭の中心に置かれる説教壇としました。
 書籍、新聞、漫画、ポスター、その他の印刷物を通して、福音は人々に届くものとなりました。この使命は、教会の四つの壁の中だけで福音を告げ知らせることの限界を乗り越え、家庭や社会の中にまで福音が届く新しい道を切り開いたのです。

デジタル化と人工知能がもたらす課題

 21世紀においても、デジタル化、人工知能(AI)、ロボット工学が、私たちの世界をいかに急速かつ深く変えているかが、ますます明らかになっています。AIの登場によって、技術の分野では大きな発展と進歩が起こりました。
 21世紀のこの発明は、さまざまな応用を通して日常生活の一部となり、意思決定の過程に影響を与え、人々の生活にも作用しています。正しく利用されなければ、ときには悪影響を及ぼすこともあります。
 今日、人間は、そこに人間だけが住み、神が二の次に追いやられるようなバベルの塔を築く危険にさらされています。
 教皇レオ14世は、先任者である教皇レオ13世と同様に、自らの時代の課題に応えるための新たな展望を教会に示しています。とりわけ、人工知能の時代において人間の尊厳を守ることを重視し、最初の回勅『人間の偉大さ(Magnifica Humanitas)』を通して、その方向性を示しています。
 教皇は、神と人間が共に生きることのできる社会を築くために、知性と信仰の刷新を呼びかけています。私たちの時代に始まったこの大きな冒険は、パウロ会の出版者たちによって、さらに活気づけられていくべきものなのです。

パウロ会出版者のアイデンティティと霊性

 パウロ会の出版者たちは、福者ヤコブ・アルベリオーネから受け継いだ、この生き方という賜物を受け入れるよう招かれています。
 彼らは共同体の中で兄弟愛を生き、神である師の生活を分かち合うよう招かれています。それは、パウロ会の車を支える四つの車輪、すなわち祈り、清貧、勉学、使徒職の上に築かれた生活です。
 彼らは、この生活の豊かさを、デジタル空間で出会う人々に輝かせるよう招かれています。
福音に仕える探求者として、パウロ会の出版者たちは、現代のコミュニケーション手段を通して神のことばを告げ知らせるため、利用可能なあらゆる手段を探求するよう求められています。
 アルベリオーネ神父がそうしたように、彼らは聖書を通してキリストに耳を傾け、聖体訪問にも積極的に参加しなければなりません。聖体から知恵と霊感を汲み取り、今日の人々のために毎日何かを行うのです。
 中世に托鉢修道会が福音宣教の最前線に立っていたように、今日、パウロ会の出版者たちは、デジタルの説教壇に立ち、現代の人々にキリストを伝えるよう招かれています。この使命には、聖パウロが異邦人に福音を宣べ伝えたときのような、切迫感と熱意が求められます。

福音宣教に奉仕する人工知能

 福者ヤコブ・アルベリオーネが始めた使命は、AIの登場によって、さらに大きな可能性を持つものへと発展しました。
 今日、私たちの使徒職は、聖霊降臨的な性格を帯びています。
 AIを活用した言語処理や翻訳のツールによって、神のことばを複製し、広く伝えることが、より簡単になりました。福音は今や、デジタル空間全体において翻訳され、複製され、人々に届けられるようになっています。かつて福音の普遍的な広がりを妨げていた言語の壁も、以前と同じ形では立ちはだからなくなっています。
 説教とメディア使徒職を通して、パウロ会の出版者たちは、人間の知性を広げ、福音を確かなものとするためにAIの道具を用いながら、すべての人にキリストを伝えるよう招かれています。
 福者ヤコブ・アルベリオーネが、当時の悪い出版物に対抗するために良い出版物を用いたように、現代のパウロ会出版者たちは、今日の時代におけるAIの誤用に対抗するため、優れた責任あるAIツールを用いるよう招かれているのです。

使命は続く

 今日のパウロ会出版者の使命は、技術の発展を無批判に受け入れることではありません。むしろ、これらの道具をどのように用いれば、真理、人間の尊厳、福音宣教、そして神の国に奉仕できるのかを識別することです。
 技術は変わっても、使命は変わりません。利用できる最も効果的な手段を通して、あらゆる時代の人々にキリストを伝えることです。

アソグワ・チュクウディ・ケネディ

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