最近は、お買い物や公共の交通機関を利用するときに、交通系の「ICカード」や「クレジットカード」などで決済される方が増えています。もう一つ、「I Cカード」と似た言葉で「I Dカード」というものがあります。こちらは、個人を識別する身分証明書のことです。偶然にこの二つのカードには、アルファベットの「I」という言葉が使われています。
私たちは、もう一つ目には見えませんが「I」がつくカードを持っています。それは、三位一体の神との交わるための大切な【愛】というカードです。このカードは、私たちの生活の中で人を愛することでチャージされたり、ポイントがついたりします。また、このカードは、私たちがイエス様の【羊】であることを証明してくださるものです。私たちは、このような便利なカードをいただいていることに感謝して歩んでゆくことができたらいいですね。
きょうのみことばは、イエス様が「ご自分の掟を守る人」について話されている場面です。みことばは「あなた方はわたしを愛しているなら、わたしの掟を守るはずである。」という言葉で始まっています。イエス様は、ご自分と弟子たち(私たち)の関係の中ですでに「愛する」ということが前提で、「掟を守る【はず】である」と話されます。このイエス様が言われている【掟】とは、「わたしは新しい掟をあなた方に与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなた方を愛したように、あなた方も互いに愛し合いなさい」(ヨハネ13・34)ということで、「互いを愛すること」と「ご自分を愛すること」とが同じことのようです。
弟子たち(私たち)にとってこの掟は、自分の力だけでは守ることができません。イエス様もそのことをご存知だったのでしょう。ですから、「わたしも父にお願いしよう。そうすれば、別の弁護者を遣わして、いつまでもあなた方とともにいてくださる。」と言われます。この【弁護者】とは、聖霊のことです。イエス様は、ご自分が弟子たちの前からいなくなっても、彼らを助ける【聖霊】をおん父に頼まれて遣わされることをお約束されます。しかし、この聖霊の助けを受ける人は、聖霊のことを信じているという条件がついてきます。イエス様は、「……あなた方はその方を知っている。その方があなた方のもとに留まり、あなた方のうちにおられるからである」と言われます。イエス様は、弟子たちがすでに「【聖霊】を知っている」と言われます。それは、彼らがイエス様を【知っている】からではないでしょうか。イエス様は、聖霊を知るためには、ご自分を知っていることが前提であることを弟子たちに伝えておられるのでしょう。
イエス様が言われる【知っている】というのは、ただ単に知識の次元だけではなく、もっと深い霊的なところで【知る】ということです。ですから、私たちが聖霊をすでに「知っている」から聖霊も私たちの中に留まって、私たちの中におられるのです。イエス様は、ご自分の【掟】を私たちが守ることができるように【聖霊】をおん父に頼まれて遣わしてくださっておられるのです。
イエス様は「わたしは、あなた方をみなしごにしておかない。あなた方の所に戻ってくる。」と言われます。この「みなしご」は、「両親に死別して、たよれる人が居なくなった子供」(『新明解国語辞典』)という意味です。当時は、いろいろな状況で「みなしご」が多かったのかもしれません。イエス様は、彼らの寂しさ、惨めさ、悲しみをご存知だったのでしょう。それでイエス様は、ご自分が弟子たちに「あなた方の所に戻ってくる」とお約束されたのです。
イエス様は「しばらくすると、世はもはやわたしを見なくなるが、あなた方はわたしを見る。」と言われます。イエス様は、【世】という言葉を時々使われます。きょうのみことばの中でも「世は、見ようとも知ろうともしないので」とありますし、「この世はみ言葉を認めなかった」(ヨハネ1・10)とあります。イエス様は、ご自分を認めず、無視している人たちを【世】という表現で使われているのではないでしょうか。イエス様が言われる【世】という中には、【愛】がない状態なのです。
イエス様は、「わたしがわたしの父のうちにおり、あなた方がわたしのうちにおり、そして、わたしがあなた方のうちにいることを、その日、あなた方は悟であろう。」と言われます。イエス様は、ご自分とおん父との関係をお二人だけではなく、私たちをも含めて包んでくださるということをお約束されます。
最後にイエス様は、「わたしの掟を自分のものとし、それを守る人、その人は、わたしを愛する者である。わたしを愛する者は、わたしの父に愛される。わたしもその人を愛し、わたし自身をその人に現す」と言われます。イエス様は、再び【掟】のことを言われ、この【愛】掟を守る人は、おん父からもご自分からも【愛】されるだけではなく、ご自分を私たちに【現す】とお約束されます。
きょうのみことばをゆっくり、そして深く味わう時、イエス様が私たち一人ひとりをいかに【愛】されているかが心に染み渡ります。私たちは、三位一体の神様から頂いた【愛のカード】を使って、イエス様の【掟】を守ることができたらいいですね。

