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カトリック入門

第230回 第一の掟「私の他に神があってはならない」【動画で学ぶ】※レジュメ字幕付き

序)第一の掟は、ご自身の民に自らを啓示された唯一の主以外の神々を拝むことを禁じるものです。迷信と神への不敬を禁じています。迷信とは、宗教の一種の行き過ぎであり、ゆがみです。神への不敬とは、敬神徳の欠如であり、敬神徳とは反対の悪徳です。

1 迷信
*迷信とは、宗教心ならびにその宗教心の実践から逸脱することです。それは真の神にささげる礼拝に及ぶことさえありえます。例えば、ある種の正当であったり、必要であったりする信心業に、何か真珠的な効果を帰すような場合です。必要な心構えにではなく、祈りのことばや秘跡のしるしなどの単なる外面的な要素に効力があると考えることは迷信です。

2 偶像崇拝
*第一の掟は多神教を否定します。真の神以外の神々を信じないと、唯一の神以外の神々を拝まないことを人間に要求します。聖書は、「口があっても話せず、目があっても見えない」、「金銀にすぎず、人間の手が造った」偶像を退けるようにたえず促します。これらのむなしい偶像は、「偶像を造り、それにより頼む者は、偶像と同じようになる」(詩編115・4~5)と言われているように、人をむなしい者にします。これに反して、真の神は「生ける神」であり、いのちを与え、歴史に介入されるかたです。
*偶像崇拝というのは、異教の誤った信仰に関することがらだけの問題ではありません。それは、どんな時にも信仰に対する誘惑となり続けるものなのです。偶像崇拝とは、神でないものを神とすることです。それは、人間がある被造物を、例えば悪霊(悪霊崇拝)、権力、快楽、人種、祖先、国家、金銭などを、神の代わりに尊敬したり崇拝したりするときに必ず生じるものです。偶像崇拝とは、神が唯一の主であるとは認めないことなので、神との交わりとは相いれないものなのです。

3 占いとまじない
*神が預言者ないし他の聖人たちに未来のことを啓示されることがありえます。しかしキリスト者の正しい態度は、未来に関することを信頼して摂理のみ手に委ね、この点に関するあらゆる不健全な好奇心を捨てることにあります。無分別は無責任となることがありえます。
*あらゆる種類の占い、例えば、サタンや悪霊、あるいは呼び出された死者の霊に未来のことを尋ねたり、その他の誤った方法で未来のことについての「覆いをはがす」ような行為は避けるべきです。星占い、占星術、手相占い。運勢・運命判断、心霊術、霊媒に頼るなどの行為には、時間や歴史、さらには人間を支配しようとする意志だけではなく、やみの権力を得たいという望みも隠されています。これらは、神のみに払わなければならない賛美や尊敬、愛を伴うおそれなどとは相いれないものです。
*まじないや妖術などによって、人は闇の勢力を支配して自分に従わせ、他人に対して利用するための超自然的能力を得ようとしますが、たとえ健康を回復させるためであってもそのような行為は敬神徳に反する重大な罪になります。他人を害する意向でこのような行為をしたり悪霊の介入を呼び求めたりする場合は、さらに大きな罪になります。降霊術にはしばしば、占いかまじないが伴っています。したがって、教会は信者に降霊術にも加わらないように警告しています。したがって、教会は信者に降り霊術にも加わらないように警告します。伝統的医術と称するものの力を借りて悪霊の力を呼び求めたり他人の軽信性を資料したりすることも、正当化することはできません。

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