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みことばの響き

よい準備 年間第19主日(ルカ12・32~48)

 今日のみことばの中に「あなたがたも用意していなさい。人の子は思いがけない時に来るからである」(ルカ12・40)ということばがとても印象的です。このことばは私たちに「いつもよい準備をしていなさい」とのメッセージを与えてくれます。

 8月9日は長崎に原爆が投下されて80年になります。爆心地から近い所には長崎大学、浦上教会、長崎純心聖母会や純心学園などがあり、民間人をはじめ、たくさんの信者や学生たちが亡くなっていきました。この原爆により、現在でも数多くの人たちが病と闘っています。私の叔父も中学生の時に被爆しましたが、一命を取り留めました。一瞬にしてたくさんの命が奪われ、亡くなった方々はどんな気持ちで最期を遂げていったのでしょうか。戦争中ということもあり、ふだんから死の準備をしていた人も多かったことでしょう。

 名前を忘れましたが、ある一人の聖人を思い出します。この聖人のことについて、神学生時代、故・前田俊郎神父さんがよく話してくれました。

 「ある神学校で神学生たちがグランドで遊んでいました。一人の指導司祭が神学生たちに『もしあと一時間で命が終わるとするなら、あなたはどうしますか?』と。一人は、『家に帰って、お母さんの所へ挨拶に行きます』と。二人目は、『せっかくだからおいしいものを食べに行きます』と。三人目は、『私はグランドでそのまま遊びを続けます』と」。三人目のように、私たちはいつでも死の準備ができていれば一番よいのですが…。考えさせられます。

 私たちは神様からいつ呼ばれるのか分かりません。いつでもよい準備ができていればいいなあと思います。

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