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カトリック入門

第158回 信徒【動画で学ぶ】※レジュメ字幕付き

序)「信徒」については、『カトリック教会のカテキズム』を参照。
 「信徒」とは、聖なる叙階を受けた者ならびに教会の中に認可された修道身分に属する者以外のすべてのキリスト信者のこと。すなわち洗礼によってキリストに合体され、神の民に加えられ、自分たちの様式においてキリストの祭司職・預言職・王職に参与するものとなる。

1 信徒の召命
*信徒の独自の使命は、現世的なことがらに従事し、それらを神に従って秩序づけてゆくことによって神の国を追求する。
 昔なら「世俗的」だったが、今では「現世的」。
*ヨハネ・パウロ二世「信徒の召命と使命」9のところで
 「信徒は、教会生活の最前線に立っています。信徒によってこそ、教会は人間社会に生命を与える源となります。ですから、信徒は自分たちが単に教会の一員であるということだけではなく、教会そのものであるということを、今まで以上にはっきりと自覚しなければなりません。つまり、すべての者の頭である教皇と、交わりのうちに教皇と一致した司教たちに導かれた地上の信者の共同体、これが教会なのです。」

2 キリストの祭司職への参与
*信徒はキリストにささげられ聖霊から塗油された者として、霊の果実が自分の中に常により豊かに実るようにするという、すばらしい召命と手段を受けています。彼らがすべての仕事・祈り・使徒的活動・結婚生活・家庭生活・日々の労苦・心身の休養を聖霊において行い、なお生活のわずらわしさを忍耐強く耐え忍ぶならば、これらのすべてはイエス・キリストを通して神に喜ばれる霊的いけにえとなり、聖体祭儀の執行において主のからだの奉献とともに父に敬虔にささげられます。このように信徒もまた、どこにおいても聖なる行いをもって神に礼拝をささげる者として、世そのものを神に奉献するのです。
*具体的なこととして、信徒は必要な適性を備えているならが、恒常的に朗読奉仕者や祭壇奉仕者の奉仕職に任命されることもあります。「信徒は、奉仕者が不足し、教会に必要と認められる場合には、法の規定に従い、朗読奉仕者または祭壇奉仕者ではなく、その若干の職務、すなわちことばの奉仕職を果たし、典礼の祈りを司式し、洗礼を授け、聖体を分配する職務を果たすことができます。」

3 信徒の預言職への参与
*キリストは、聖職位階を通してばかりでなく、信徒を通しても、その預言者としての務めを果たされます。このためにキリストは信徒を証人に定め、信仰と心と言葉の恩恵を授けられます。
*人に教えて信仰に導くことは、説教者だけの働きではなく、すべての信者の務めでもあります。
*信徒は、自分たちの預言者的使命を福音宣教、「すなわち、生活のあかしと言葉とをもってなされるキリストの宣教」によっても遂行します。

4 キリストの王職への参与
*死に至るまでの従順によって、キリストは弟子たちに王的自由のたまものを与えられました。それは、彼らも「自己放棄と聖なる生活をもって自分の中にある罪の支配に打ち勝つ」ためです。
*こうして、信徒は司牧者の協力者として教会共同体のために奉仕するという召命に召されている。神が与えられた恩恵とカリスマに応じて、さまざまな役務が共同体の成長と活動のためにできます。
*信徒は皆、自分に与えられた賜物の自身によって、「キリストの賜物のはかりにしたがって」(エフェ4・7)教会自身の宣教の証人であると同時に生きた道具でもあります。

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