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みことばの響き

教会の母 ラテラン教会の献堂(ヨハネ2・13~22)

 ローマの4大バジリカというと、聖ペトロ大聖堂、聖マリア大聖堂、ラテラン大聖堂(聖ヨハネ大聖堂)、聖パウロ大聖堂です。今日お祝いしているのは、ラテラン大聖堂です。この大聖堂は、紀元324年、ローマのラテランにコンスタンチヌス帝によって建てられました。教皇の宮殿があり、聖ペトロ大聖堂に教皇庁が移動するまで、ここで教皇は執務をしていました。11世紀以来、11月9日にこの大聖堂の献堂記念をお祝いするようになりました。14世紀に教皇の住居がバチカンに移動しますが、それまでここが教皇庁の中心となっていました。「ローマと世界のすべての教会堂の母であり頭」と呼ばれたことから、このお祝いがなされるようになります。

 この教皇宮殿は、ネロ皇帝の時代に死亡したローマの元老院プラウティウス・ラテラヌスの名をとって付けられたと言われます。教皇がこの宮殿に滞在していた時代には、教皇の戴冠式や埋葬が行われ、1123年、1139年、1179年、1215年の4回、この地で公会議が開催されました。この大聖堂に隣接して洗礼堂があり、長い間、ローマで唯一の洗礼堂でした。そのため、他の洗礼堂の模型にもなった所です。コンスタンチヌス帝は、亡くなる直前の337年、この洗礼堂で洗礼を受けました。

 大聖堂は洗礼者聖ヨハネと福音記者聖ヨハネにささげられ、二人の名前をとって、「ラテランの聖ヨハネ」と呼ばれています。また今日の祝日は、ペトロの座に対する一致と親愛の印ともなっています。

 ラテラン大聖堂はローマの司教である教皇の司教座聖堂で、現在でも教皇は、聖木曜日の主の晩餐の祭儀において、この大聖堂でミサをささげ、洗足式を行ったりします。

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